アトピーと米の品種による報告

平成 27 年度相生市食育講演会 平成 28 年1月 20 日(水)
「アトピーと米の品種」
兵庫県立農林水産技術総合センター・農業大学校元東京農業大学客員教授 渡辺和彦

1 米品種問題の発見の経緯

北海道米は従来まずかった、おいしい新しい品種「きらら 397」ができたと、学校給食に使用した。その時、アトピーが北海道で急増した。それを今まで食べていた「ゆきひかり」に戻すと軽快した。「第一発見者は先生ですね」と私がたずねると、「いや、患者さんに教えていただいたのですよ」と、当時旭川で開院されていて、現在は札幌市の「長谷川クリニック」の長谷川浩先生が答えられた。クリニック内には「きらら397」で生じる子供や大人の皮膚炎症状の写真が貼られていた。

2 札幌市内の一つの診療所で3ヵ月の検証で100人を超えた

「私の子供(当時幼稚園児)もアトピーになりました」。「翌秋には、学校給食に「きらら 397 が使われましたから、小学校に入学していた私の息子は、湿疹が再燃してしまい、担任の先生にお願いして、自宅から「ゆきひかり」の弁当をもって行きました」。長谷川先生はまた、後木建一先生(当時、札幌)に「きらら397」のことを伝えた。後木先生のその後 3 ヵ月程度の検証で「ゆきひかり」に変えて軽快した湿疹患者数は、100 名を超えたそうだ。

3 北海道立中央農試と 4 名の医師の協力のもと研究(1996~2000 年)

後木先生の講演を聴かれたり、育種した上川農試(旭川)から話を聞かれた道中央農試の柳原哲司さんが、長谷川先生(すでに札幌に転居)ら医師4名と 5 年間の研究をスタート。その成果は 61 頁の成績書としてとりまとめられているが、「ゆきひかり」以外の品種名はほとんど記載されていない。

4 皮膚炎症状を生じる米品種の特徴など

アレルギーを起こしやすい品種:きらら397、あきたこまち、もち米、(コシヒカリ、ひとめぼれ)。アレルギーを引き起こしにくい品種:ゆきひかり、むつかおり、酒米、(ササニシキ、初雫、春陽、ただし、初雫はゆきひかりに劣る。( )内は当時の研究で明らかになっている品種で筆者追記。筆者結論:コシヒカリ系統の米品種(粳米)とモチ品種はアレルギー症状を起こしやすい。もちは、従来から知られていた。

5 米によるアレルギー症状の特徴

① 2 種類ある。コメタンパク質によるものと、デンプン画分によるもの②「ゆきひかり」で軽快化するのは後者
③ 後者は、パッチテストで陽性で、抗体による血液検査では判別できない。
④ 原因究明には、摂取・除去テストがよい。除去期間は1~2週間程度かかる。

6 北海道大学生命システム科学コース消化管生理学研究室の園山慶先生の研究

マウスの実験であるが、アレルギーを起こしやすい品種は腸粘膜の主成分であるムチンを分解する細菌 Akkermansia muciniphila が腸内に増加する。「ゆきひかり」供試マウスは同菌の増殖が少ない。

主食が安全でないケース

特に、お米は家庭で常食として用いられる他、給食以外にもチェーン店での、お寿司や牛丼、コンビニ弁当にコンビニおにぎりなど、あらゆる所で用いられるていますが、自分がアトピーなどの特別な症状を持っている場合は、これらにも注意が必要となってきます。

*情報となるページに、SSLの導入がされていないので、ここに原文のまま載せました。

農薬に広く使用されているグリホサートは、ラウンドアップの商品名で普通に園芸コーナーで取り扱っています。

世界中で最も使われている除草剤の主成分で、森林をからす目的として、戦時中は枯葉剤として使用されてきた経緯があります。

2015年には、WHO(世界保健機関)の専門家機関が、グリホサートを「発がんのおそれあり」と評価したことから、世界では規制強化が進んでいますが、日本は逆に規制を緩和しています。

さまざまな情報がありますが、ここでは差し控えさせて頂きます。:お米 農薬 影響

『こ れまで見てきた食品に比 べれば、米はまだ安全だ といえる。もちろん有機・無農 栽培を選ぶべきだが、そこさ え押さえれば良質な米を手に入 れるのはそれほど難しくない。

しかし、知識がないために起 こる害というのはある。 玄米だ。 玄米を含むあらゆる植物の種子 には、発芽毒(酵素阻害剤)が ある。 土中での腐敗を防ぐため に、種の周りが毒で覆われてい るのだ。種を乾燥した状態で保 存しておくといつまでも腐らな いが、それはこの発芽毒のおか げで腐敗も酸化もしないからだ。

この発芽毒は虫や細菌だけで なく、人の細胞中のミトコンド リアも傷つけることがわかって いる。 ミトコンドリアは代謝を 司る重要な器官。悪影響を受けると、低体温、不妊、がん、さらにはすべての体内酵素の働き が悪くなり、免疫力が低下する。

そこで玄米を食べる際には、発芽毒を無毒化する必要がある。 玄米を夏1時間、24時間浸水 すると発芽前状態になり発芽毒 が代謝されるため、炊く前に長 時間浸水すること。もう1つは 炒ることだが、発芽毒は消える ものの今度はアクリルアミドと いう発がん物質が生まれるため おすすめできない。 現在主流の 圧力鍋で炊く方法もアクリルア ミドを発生させる悪手である。

しかし、市販の多くの玄米で、 浸水しても発芽しないものがあ る。原因は高温での加熱乾燥だ。 すでに種が死んでいて発芽でき ないわけで、これでは浸水して も発芽毒は消えない。 また、「発 「芽玄米」として売られている玄 米も、乾燥時に発芽毒が多量に 産出されるので避けたい。でき れば天日干しか、人工乾燥で あってもきちんと温度管理がさ れている玄米は、発芽率が高い。

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おちかくの、お米屋さんによっては、身体の症状を伝えると、少量のお米を精米してくれるところもあります。

ぜひ、たずねてみて下さい。

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